お久しぶりです暁月デス。
久しぶりなんですが、ジブリの風立ちぬ見てきました。
ネット上ではあまりに「酷評」だったので、そんなに言うほどなのかということで
自分の目で確かめてきましたよっと。
以下ネタバレなので大丈夫な方だけお進みください。
その一、
夢を追う人たちの心に触れていく物語であること
劇中何度も「俺たちの夢はー」というフレーズが出てきます。
ただ飛行機を作って戦争に使った。というのではありませんでした。
戦争に使うなどという描写はそんなに多くもなく戦争のシーンも火垂るの墓ほど酷な描写もなく
「次郎(主人公)達が大好きである飛行機を戦争に使われる」という描写であること。
主人公たちは口々に「僕たちは綺麗な飛行機を作りたいだけだ」というのです。
逆に考えれば、あんなに綺麗な飛行機が、あんなに素敵に飛び回る飛行機をなぜ戦争なんかに使うのか。ということを私は思いました。
好きなものなのに、国を潰しに行くための兵器にされてしまうのか…という所で私はもう心を掴まれました。これは私の主観ですから劇中でそんなセリフはないのですが
主人公たち、主人公の周りの人達は本当に飛行機が好きなんだなと思った。
確かに、会社に入ってからの仕事は取引先のニーズに応えるという事を求められるのですが
次郎は、世の中の先を走る飛行機を作るのだと一生懸命励むんですね。
それは、空への夢を追いかける少年時代のままというのも汲み取れたと思います。
その二、
大事な人ができたその人を守るため
男は働いてなんぼだ。確かにそうなんですけど、時代が時代でしたので仕方ないセリフ。
(今では絶対に受け入れられないセリフ)ですね。
次郎は「この仕事はやめられない」と病床の菜穂子に言うんですね。
どうしてだよ、「愛してるなら辞めろよ一緒にいてやれよ」と思う方もいると思うんですが
やめられないからなんですよね…。
自分が仕事を辞めて、病床の嫁についてるだけでいいのか。それは苦心にも自分の夢を叶えたら、菜穂子さんのそばにいられるからと頑張っていたんですもんね。
ですが、完成した時には…。
という切ないシーンで僕の涙腺はズタボロでしたけど(笑
そして菜穂子さんは最後に姿をくらませます。まるで猫のように。
ズタボロになった自分を見せないために、お世話になった黒川家(次郎の上司さんの家)の人や次郎の妹(医者)に手紙を残していく。
自分が元気だった時の思い出だけを残していこうとするんですね。
健気で、優しく素敵な女性像だと思いました。
そして次郎は夢の中で何度も遭遇するカッペローニという飛行機の造船技師に問うのです。
「これがゴールなのか」
と
そのゴールはあまりに無残な戦争で大破した飛行機たちの墓場のようでした。
どうなんでしょうかね、次郎が本当に作りたかったのはこんなものだったのでしょうか
それとも、カッペローニさんが作った「客船」のような飛行機だったのでしょうか
「天国のような地獄の場所でした」
飛行機の墓場を抜けてきた二郎さんがそういった時、私はとんでもない切なさに襲われました。
それはこれから映画を見る人も見た人も感じてくれる場所だと思っています^^*)
注意※とっても主観的な感想なので苦情は受け付けません。あしからず。